顎関節症治療 顎関節症治療
「最近、ご飯を食べている時に顎のあたりから変な音がする」
「大きく口を開けると顎が痛い」
こうした症状がある場合、顎関節症の可能性があります。顎関節症は放置すると重症化し、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。
この記事では、顎関節症の原因や治療方法について解説します。症状が軽いうちに受診することで、治療期間の短縮や痛みの軽減が可能です。音がする、痛みがあるといった段階で、ぜひ当院の歯科口腔外科にご相談ください。
顎関節症治療 顎関節症とは
顎関節症は、こめかみ付近の関節や周囲の筋肉が正常に動かなくなることで起こります。
「口を開けると痛む」「カクっと音が鳴る」「指が縦に2本入らない」などが代表的な症状です。放置すると、関節の変形や筋肉の拘縮によって口が開かなくなり、食事や会話が困難になることもあります。
また、噛み合わせの乱れは全身のバランスにも影響を及ぼし、頭痛や肩こりなどの二次症状を引き起こすことがあります。早期受診が、症状の悪化防止につながります。
顎関節のしくみと発症メカニズム
下顎は左右の関節と円盤状の軟骨(関節円板)を介して動きます。
寝ている間の食いしばりや片側噛みなどで関節円板が前方へずれると、関節がうまく滑走できず痛みや雑音が生じます。
初期段階であれば円板は元の位置へ戻りやすいものの、放置すると変形・癒着が進み、開口障害へ移行します。
放置した場合のリスクと全身への影響
円板変形が進むと骨同士が直接こすれ、慢性炎症を起こします。
その刺激が筋肉や神経に波及し、頭痛・耳鳴り・めまい・腰痛など多彩な症状を招く例もあります。関節障害が慢性化する前に治療を開始することが大切です。
顎関節症治療 こんな症状はありませんか？
顎関節症は、初期の違和感を放置すると痛みや開口障害へ進行し、頭痛や肩こりなど全身症状を引き起こすことがあります。次の項目を目安に、ご自身の顎の状態を確認してみてください。
- 顎を動かすたびに「カクッ」「ジャリッ」と音がする
- 口を大きく開けようとすると、こめかみや耳の前が痛む
- 指2本分より大きく口が開かない、開けにくい
- 朝起きたとき頬やこめかみがだるく、顎に疲労感が残る
- 食事中に片側だけで噛むことが多い、硬いものが噛みにくい
- 歯ぎしり・食いしばりを指摘された、または自覚している
- 頭痛や肩こりが続き、マッサージをしても改善しにくい
- 耳の詰まり感、めまい、耳鳴りなどの症状がある
いくつか当てはまる場合は、関節円板のずれや咀嚼筋の緊張が始まっている可能性があります。症状が軽いうちに受診すると、スプリント療法や運動指導だけで改善するケースが多いため、早めの相談をおすすめします。
顎関節症治療 顎関節症の主な原因
噛み合わせ・歯ぎしり・食いしばり
歯列不正や欠損放置があると咬合バランスが崩れ、就寝中の強い食いしばりが関節負担を高めます。
姿勢・生活習慣・ストレス
長時間のスマートフォン操作による前かがみ姿勢、頬杖、睡眠不足などは顎周囲筋を緊張させます。精神的ストレスも筋肉のこわばりを招き、痛みを悪化させます。
外傷・先天的要因
転倒や交通事故で顎を打ったあとに円板損傷を起こすケース、下顎の成長異常で関節が変形しやすいケースもあります。
顎関節症治療 顎関節症の治療方法
理学療法
開口訓練
筋肉のストレッチ、過度に負担している筋肉を緩め、使用していない筋肉の強化を目指し、関節部の筋肉、靭帯、関節軟骨、関節そのものの変形などを予防します。
認知行動療法
日中起きているとき、正常な状態は、「上下の歯は何処にも接触していない、当たらない状態」が正しい姿勢です。歯を当たっている状態は異常といっても過言ではないです。ただし、一切記憶に残らず、習慣によって勝手に当てていることが通常の感覚となります。（胃腸や大腸の動きを、皆様が記憶せず、自然に動いている状態と同じとなります）よって、歯を当てない正しい姿勢をお伝えし、習慣づけのためにトレーニングを指導する行動療法となります。
スプリント療法
マウスピースのように歯を覆う装置となり、数種類あります。患者様の顎関節の病状に合わせて正しく選択して利用していきます。名古屋イースト歯科・矯正歯科では、他病院では作成されていないようなスプリント療法も実施しております。
徒手的顎関節腔授動術
手を使って顎関節をやさしく動かし、関節内の動きを改善する治療法です。関節の引っかかりや可動域の低下を改善し、痛みや開口障害の緩和を目的に行われます。外科的処置ではなく、関節周囲の筋肉や靭帯の緊張を整えながら関節の動きをスムーズにする、比較的負担の少ない治療です。
顎関節腔洗浄術・外科療法
大学病院・市民病院への紹介となります。
顎関節症治療 よくある質問
日常生活で気をつけることはありますか？
柔らかい物だけに偏る食事も避けましょう。
治療中に痛みが強いときの対処法を教えてください
カクカク音はするけれど痛みがない場合も受診した方がよいですか？
放置すると痛みや開口障害に進むことがあるため、早めの検査をおすすめします。
スプリント(マウスピース)はいつ装着するのが効果的ですか？
治療期間はどのくらいかかりますか？
保険は適用されますか？
費用は症状と治療内容で異なるため、診断後にお見積りを提示します。
顎関節症治療 当院の診断体制
顎関節審査・画像審査および診断
当院では、3次元CTによる詳細な画像診断を行い、顎の骨の形態を立体的に確認します。そのうえで、日本顎関節学会が提唱する診断基準に則り、客観的なデータに基づいた精密な診査・診断を進めていきます。
チームアプローチ（日本顎関節学会専門医＋各分野の専門医師）にて対応
顎関節症は、様々な要因が複雑に絡み合って発症します。そのため、一人の医師の視点だけでは根本原因を見逃してしまう可能性があります。
当院では、専門医が中心となり、豊富な経験に基づいて的確な診断を行うとともに、他分野を専門とする複数の歯科医師と密に連携する「チーム医療」を実践しています。多角的な視点から総合的に評価することで、個々の患者様にとって適切な治療法を決定し、より的確な処置の提供に努めています。
まずはカウンセリングにてご相談ください
一度かかってしまうと、日常生活がままならなくなることも多いのが顎関節症です
生活習慣などで防げる可能性もある症状ですので、違和感を覚えた段階で受診し、医師のアドバイスのもと適切な治療を行って、健康を取り戻していきましょう。
もしかしたら顎関節症かもしれないと思った方はぜひ当院でご相談ください。
